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芦原義信建築アーカイブ展 ―モダニズムにかけた夢
The Yoshinobu Ashihara Architectural Archives: Dreaming Modernism
会 期:2017年5月22日(月)-8月13日(日)[73日間]
休館日:日曜日、祝日 ※特別開館6月11日(日)、7月17日(月・祝)、8月13日(日)
入館料:無料
会 場:展示室1・3・4・5、アトリウム1・2
主 催:武蔵野美術大学 美術館・図書館
共 催:武蔵野美術大学 造形研究センター
協 力:芦原建築設計研究所
監 修:松葉一清(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史 教授/武蔵野美術大学 造形研究センター第1テーマ研究代表)
    田中正之(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史 教授/武蔵野美術大学 造形研究センター研究員)
入場者数:8,035 人
 芦原義信建築アーカイブの公開を目的とした本展は、2013年からスタートした武蔵野美術大学造形研究センターの研究プロジェクト「近現代建築空間および生活デザインの高度なデジタル・アーカイブ化と、生活文化空間の総合的研究」の成果の公開として企画されました。
 日本の戦後モダニズム建築の盛期1950年から70年代に焦点をあて、当館が所蔵する20万点に及ぶ「芦原義信建築アーカイブ」の中から手描き図面205点、建築写真67点、模型4点、原稿や書簡等のその他資料69点を展示することにより、数々の名建築を手がけた建築家・芦原義信(1918-2003年)の軌跡をたどりました。
 展示では「中央公論ビルディング」(1956年)、「駒沢公園体育館・管制塔」(1964年)、「ソニービル」(1966年)、「モントリオール万国博覧会日本館」(1967年)など10の代表的な建築に加えて、芦原義信の建築や外部環境の理念を伝える「武蔵野美術大学鷹の台キャンパス」(1964年)を中心に紹介しました。
 「芦原義信建築アーカイブ」アーカイブに残された約4万点の手描き図面は、現在のCADデータによる図面とは違い、技巧に裏打ちされた緻密な鉛筆の運びによって描かれています。図面表現から見える設計者の意思や姿勢、複数の図面から設計プロセスを追うことにより浮かび上がる設計思想、さらには当時の建築設計への情熱を実感させます。アーカイブには、精密で端正な手描きの構造図や設備図も含まれており、構造設計の織本匠(1918-2001)や設備設計の犬塚恵三(1924-)との緊密な連携が芦原の作品の根幹を支えていたことも読み取れます。
 11の代表作を題材に、所蔵資料による空間解明に加え、会場内のタッチパネル端末によって図面や写真を中心とした芦原義信設計の全300件の作品資料を公開しました。また、本学キャンパスを写真家の村井修/有川幸雄と百瀬俊哉が新たに撮影した写真展示を通して、美術大学として50年以上を経たキャンパスの姿と魅力を新たな角度から浮かび上がらせました。
 また実在の建築をどのように記録していくかという観点から、キャンパスを2年以上延べ650時間にわたって撮影してきたタイムラプスによる映像ドキュメントのインスタレーション展示、モバイル端末を使って見ることができる初期キャンパスのCG再現アプリなど、新たな建築アーカイブの試みを行いました。

関連イベント

講演会「芦原義信建築アーカイブについて」

日 時:2017年5月27日(土)16:00-17:30
会 場:武蔵野美術大学 美術館ホール
1.講演「アーカイブの意義 父が残そうとしたもの」
出演者:芦原太郎(芦原建築設計研究所 所長/建築家)
2.鼎談「芦原義信建築アーカイブとその可能性について」
出演者:芦原太郎(芦原建築設計研究所 所長/建築家)
    田中正之(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史 教授/武蔵野美術大学 造形研究センター研究員)
    松葉一清(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史 教授/武蔵野美術大学 造形研究センター第1テーマ研究代表)

「設計者とまわるムサビキャンパスツアー」

第1回目 2017年5月27日(土)14:30-15:30
石岡俊二(元芦原建築設計研究所 管理建築士)
第2回目 2017年6月10日(土) 14:30-15:30
児島学敏(都市文化研究室代表/元芦原建築設計研究所 設計部長)

講演会「手描きの線から立ち上がる関係性の美学」

日 時:2017年7月15日(土)14:30~16:00
講演者:上口泰位(株式会社 日本設計 建築設計群専任部長)
    山下博満(株式会社 日本設計 プロジェクト管理部部長)
司 会:野呂一幸(スターツCAM株式会社顧問/武蔵野美術大学造形研究センター客員研究員)