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ムサビのデザインⅥ:みんなのへや
Musashino Art University and Design Ⅵ: Home for All
会 期:2016年9月5日(月)-11月12日(土)
休館日:日曜日、祝日 ※10月2日(日)、10月30日(日)は特別開館
時 間:10:00-18:00(土曜日、特別開館日は17:00閉館)
入館料:無料
会 場:武蔵野美術大学美術館 展示室3
主 催:武蔵野美術大学 美術館・図書館
共 催:武蔵野美術大学 造形研究センター
協 力:カール・ハンセン&サン ジャパン株式会社/ハーマンミラージャパン株式会社/フリッツ・ハンセン日本支社
監 修:柏木 博(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史 教授/武蔵野美術大学 造形研究センター第2テーマ研究代表)
    田中正之(武蔵野美術大学 造形文化・美学美術史 教授/武蔵野美術大学 造形研究センター研究員)
会場デザイン:五十嵐久枝(武蔵野美術大学 空間演出デザイン学科 教授)
会場照明デザイン:山下裕子(有限会社 ワイ・ツー・ライティングデザイン)
入場者数:7,557人

 1967年の開館以来一貫して収集してきたデザインコレクションを本学の学生のみならず広く社会に公開することを目的とした「ムサビのデザイン」シリーズ第6弾となる本展は、2013年からスタートした武蔵野美術大学造形研究センターの研究プロジェクト「生活デザインの高度なデジタル・アーカイブ化と、その生活文化空間の総合的研究への応用」の成果の公開として企画されました。
 本展は20世紀デザインの様相を生活空間という視点から紹介しました。日本・アメリカ・ヨーロッパより国や時代を選び、その特徴を良く表す家具や照明器具、食器などの日常生活用品を配して4つの“へや”を構成しました。展示では、これらの“へや”から生活の場という空間が各々の文化、社会、趣味、時代などを反映し、いかに創造されてきたか展覧いたしました。
 4部からなる展示構成では、第1部「アドルフ・ロースのへや ―世紀転換期のウィーンとロース」として、20世紀転換期にウィーンで活躍した建築家アドルフ・ロース(Adolf Loos、1870-1933)がデザインした家具や照明器具などを展示しました。建築やデザインに対する独自の美学を構築したロースの思想とその表現を紹介し、ロースの家具デザインの特徴を示す展示となりました。第2部「北欧のへや ―風土とモダン・デザイン」では、20世紀中頃からその独自のデザイン性により世界的に高い評価を得た北欧のモダン・デザインを紹介しました。北欧の風土によって醸成された生活への視点によって形作られた、北欧モダン・デザインの独自性を紹介した展示空間となりました。
第3部「アメリカのへや ―ミッド・センチュリーのモダン・リビング」では、新天地としてのアメリカで醸成された新しい価値観によって生み出された20世紀中頃のデザインを紹介しました。新たな工業技術や素材を積極的にとりいれ、開放的で自由を体現したカジュアルな生活空間におけるデザイン的な特徴を見せる展示となりました。第4部「日本のへや ―戦後日本のモダン・デザイン」では、第二次大戦後の復興のなか、戦前から吸収してきた欧米のモダン・デザインを基盤としつつも、日本固有の造形や技術、素材が改めて注目された日本のデザインを紹介しました。日本の伝統的な工芸に、モダン・デザインの精神を取り入れたクラフトという分野も登場するなど、日本独自のモダン・デザインを紹介する展示となりました。
 当館のデザインコレクションをより総合的な視点から展示し、デザインに対する一つの見方を提示する機会となりました。

関連イベント

講演「モダン・リビング」の室内:イームズ・デザインとアートのキアズム

日 時:2016年10月1日(土)13:00-14:00
会 場:武蔵野美術大学 美術館ホール
出演者:田中正之(武蔵野美術大学造形文化・美学美術史 教授/武蔵野美術大学造形研究センター研究員)

対談「みんなのへや」

日 時:2016年10月1日(土)14:00-15:30
会 場:武蔵野美術大学 美術館ホール
出演者:柏木 博(武蔵野美術大学造形文化・美学美術史 教授/武蔵野美術大学造形研究センター第2テーマ研究代表)
    松葉一清(武蔵野美術大学造形文化・美学美術史 教授/武蔵野美術大学造形研究センター第1テーマ研究代表)

関連ワークショップ「みんなのへやとファブリック ムサビ裂織り教室」

日 時:2016年11月5日(土)13:00-16:00
会 場:武蔵野美術大学 第10講義室(美術館2階)、展示室3
出演者:講師:美術館スタッフ
内 容:展覧会を見たインスピレーションを基に、裂織りの技法を用いてオリジナルのファブリックづくりを行った。